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西洋美術における自然の表現 自然学トークイベント行われる!

2012.09.09

9月8日(土)滋賀県立近代美術館講堂で「自然学|SHIZENGAKU」関連イベントとしてトークイベントが行われました。

本学の西洋美術史担当千速敏男教授が展覧会のテーマ「自然学」に絡めて、「西洋美術における自然の表現」と題して、西洋ではどのように自然をとらえ、描いてきたのかという内容を解りやすく解説されました。

先ず、自然と人間が融合する東洋の自然観と逆に、西洋では自然と人間が対立すると述べられ、神を中心とする世界観から人間を中心とした世界観に変化し、抽象から写実へと移行した西洋絵画の流れを話されました。

人間中心の世界観が支配するルネッサンス時代の絵画においては、人間は写実的だが、草木や岩石は抽象的で、動物達も小さく表現される傾向があった。その後、遠近法という表現方法が開発され、19世紀に「光の発見」があり、いよいよ印象派の時代がくる。このように新たな風景表現が現れたが、マティスが登場すると徐々に風景が抽象化されるようになった。すなわち近代に入って絵画に一旦、自然を描く風景画が生まれたが、簡単に抽象画に移り、再び自然から離れた。と、千速教授は語り、西洋絵画の流れにおいて人間と自然との共生がポストモダニズムの主題となったと考えると、ロンドン大学との学術交流プロジェクトである「自然学」の取り組みは先駆であり、非常に意義のあるものと言えるのではないか。とトークをまとめられました。

その後、企画展示室に移り、自然学のプロジェクトリーダーである岡田修二本学教授と、当プロジェクトのコアメンバーの要真理子本学非常勤講師、出品作家の真下武久本学講師、そして千速敏男教授がギャラリートークというかたちで、新たな「美」の表現を提案する各作品を紹介されました。  約40名の参加者の皆さんは、芸術におけるテーマとしての自然を体感することになり、熱心に話を聞いておられました。

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西洋美術における自然の表現について語る千速教授

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たくさんの西洋絵画がスライドで紹介されました

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会場の様子1

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会場の様子2

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企画展示室にてのギャラリートーク

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